自由が丘ウロケアクリニック

「膀胱炎講座 その①」

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
今回取り上げる病気は、「膀胱炎」だよ~。女性にとって、「おしっこの病気といえば膀胱炎」っていうイメージがあるよね!
「かかったことがある」という人も多いんじゃないかな?でも、どういう病気?って聞かれると、ちゃんと分かってないかも……?そこで、ウロちゃんがちょっと調べてみました!

膀胱炎って知られているけど、いったい、どんな病気?

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
膀胱炎の症状といえば
・ おしっこをした時に痛みを感じる
・ おしっこをしたのに、まだ残っているような気がする
・ 何度もトイレに行きたくなる
・ 血尿が出る など、いろいろありまーす。
膀胱炎になっちゃう原因は、菌が膀胱に入ってしまうこと。その多くは、大腸菌などの細菌なんだって!膀胱に菌が入っても、おしっこと一緒に外に出てしまえば、治るようなイメージがあるけど、どうなのかな? 少しガマンしていれば平気になるっていう人もいるみたいだし……。
そういえば、「膀胱炎は水をたくさん飲めば治る」って聞いたことがあるぞ~。本当のところはどうなのか、どうすれば膀胱炎にならないで済むのかを、今回もアヤ先生に聞いてみたいと思いまーす!

教えてアヤ先生

膀胱炎の原因って?

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
アヤ先生、こんにちは! 今回は膀胱炎のことを教えて~。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
膀胱炎は感染症です。ばい菌感染ですね。
と言っても、風邪や胃腸炎のように、どこかからウイルスのような菌をもらってくるのではなく、自分が持っている菌にかかるんです。
常にいる菌(常在菌)なんですが、疲れやストレスで免疫力や抵抗力が下がったりすると、これらの菌に感染してしまうのが膀胱炎です。
その点が、ほかの感染症とちょっと違うところですね。
原因となる菌は、ウロちゃんが調べてくれたように、大腸菌や腸球菌といった腸内細菌がほとんど。あとは時々、ブドウ球菌という皮膚の菌が原因になることもあります。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
自分の菌に感染しちゃうってことだね!
それにしても自分の中に、そんなにいろんな菌がいるなんて知らなかった~。
普段から、菌がそんなにたくさんいても大丈夫なの? なんだか心配…。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

大丈夫ですよ。常在菌は、基本的には人の健康に影響を与えず、私たちを守ってくれているんです。共存しているんですね。
でも、疲れていたり、免疫力が落ちたりすると、その菌の力が勝ってしまうんです。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
そっかー! 普段は大丈夫でも、体調によって変化する可能性があるってことなんだね。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
そうなんです。ほかにも、生理前後は、ナプキンなどを使うことで菌が湧きやすくなったり、性交渉の後に膀胱炎になったりする人もいますよ。
女性の尿道は男性に比べて短いので、菌が入りやすいんですよね。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
いろんな原因があるんだね。
クリニックの患者さんも、膀胱炎の人が多いの?
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

年末年始はすごく多かったですよ。膀胱炎の患者さんが、こんなにたくさんいるんだと驚きました。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
えーっ、そんなに?
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
普段の倍ぐらいいたような気がします。
寒さもあるし、会社でも家庭でも年越しの準備や大掃除で忙しく、すごく疲れますよね。
「1年間溜まっていた疲れが、どっと出てきたんだろうな……」「皆さん、すごく疲れているんだなぁ……」と思いました。
そうすると体力が落ちて、免疫力も下がりますから、膀胱炎になりやすいんですよ。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
たしかに12月はバタバタするよね~。忙しくても、体もメンテナンスしてあげよう~!
膀胱炎の症状の中に、トイレに何度も行きたくなるっていうのがあったけど、それは頻尿や過活動膀胱とは違うの?
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
はっきりと痛みや血尿が出てくれば膀胱炎の可能性が高くなりますが、
・ なんとなくモヤモヤする
・ 変な違和感
・ おしっこが近いし、急に行きたくなるし、夜も起きるなど、
頻尿や過活動膀胱の症状との違いが分からないことが時々あります。
そういう時は、おしっこ検査をして感染がないかどうかのチェックをしてみないと分かりません。
ですので、気づかないうちに膀胱炎になっていました、という時もあります。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
え~っ、ハッキリとした自覚がない人もいるとは思わなかったー。意外!
そういう人って、免疫力が回復したり、体力が戻ったりすれば、いつの間にか治るの? あと「水をたくさん飲めば治る」って聞いたけど、それって本当?
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
膀胱炎は、抗生剤を飲んで菌をゼロにしないと治らないんですよ。
たしかに、たくさん水分を取ると菌の濃度が薄くなったり、おしっこで流れたりして、一時的によくなることもあります。
でも、その後水分を取らなかったり、疲れがたまったりして、おしっこが濃くなると、また痛みが出てきてしまう。くりかえしてしまうんですね。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
なるほど~。治ったように見えるけど、実は治っていないってことなんだね。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
そうなんですよ。病院に行けなくて、市販薬を買って飲む人もいますが、根本的な治療にはならないので、症状が悪くなって、結局病院に来ることになることも多いです。
たとえば、風邪であればウイルスなので、免疫力が必要なんですけど、副鼻腔炎や肺炎などは抗生剤を飲まないと治らないですよね。
それと同じで、菌は自分の免疫で、ある程度少なくなりますが、ゼロにはならないんですよ。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
うわー、膀胱炎って放っておいても大丈夫ってどこかで思ってたけど、ぜんぜん違った!
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
泌尿器科では、菌がいるかどうかを顕微鏡でチェックするんですけど、さらに、それがどんな菌なのか、何の薬が効くのかを判別する検査もしますよ。
ですから、抗生剤をしっかり飲むことが大事です。
そして、薬を飲み終わった後も、おしっこチェックをして下さいね。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
そうやってチェックしてもらえるのは安心だね!
皆も、自然には治らないって覚えておこう!!

急性膀胱炎・慢性膀胱炎・間質性膀胱炎のちがい

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
ところで、膀胱炎って、いくつか種類があるの?
普段、皆が病院へ行く膀胱炎は、なんていう膀胱炎?
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
<急性膀胱炎>
「膀胱炎」と聞いて、皆さんがイメージされるのは「急性膀胱炎」ですね。
実際の患者さんも、これがほとんどです。名前の通り、急に症状が出てきます。<慢性膀胱炎>
慢性膀胱炎は定義が難しいんですが、症状があまり強くないんですよ。
患者さんもご高齢の方が多くて、おしっこが汚れても、あまり気づかないこともよくあります。
おしっこが出しきれていないことが原因になったりもします。<間質性膀胱炎>
この間質性膀胱炎は、膀胱炎と名前がついていますが、ちょっと違って、特に感染症ではないんですよ。
膀胱自体の問題で、膀胱が硬くなって広がらない状態になってしまって、おしっこが近くなります。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
膀胱炎っていう名前なのに、菌の感染じゃないんだ!
なんだかまぎらわしいぞー(笑)。インターネットで見たりしたら、間違えちゃいそうだね。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
そうなんです。患者さんでも、「いろいろ検索したら、これに当てはまる気がする」っておっしゃる人がいますが、そんなに簡単にはならない病気です。
たとえて言うなら、ガラス玉のようなイメージ。壁がガラスのようにもろくて、ある程度溜まると割れてきて、強い痛みが出たり、頻尿になったりします。
バイ菌感染が原因の急性膀胱炎とは、全然違う病態なんですよ。
自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん
自分で決めつけないで、病院で診てもらったほうが安心だね!
アヤ先生、ありがとうございました~。次回は、膀胱炎講座 その②!
予防方法などを、アヤ先生に教えてもらいまーす。お楽しみにね!

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