自由が丘ウロケアクリニック

「骨盤臓器脱講座」

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

さて、今回取り上げるのは『骨盤臓器脱』だよー。
ちょっと難しい言葉だけど、「こつばんぞうきだつ」って読みまーす。

骨盤臓器脱って、いったいどういう病気なんだろう?
今回もアヤ先生に聞いちゃうよ!

骨盤臓器脱って、どういう病気?

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

アヤ先生、こんにちは!
骨盤臓器脱って、あまり聞いたことないけど、どういう病気なの~?

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

たしかに耳慣れない人もいるかもしれませんね。
骨盤の中におさまっている子宮、膀胱、直腸などの臓器が、だんだん下がってきて、膣から外に出てきてしまう病気です。
骨盤は、骨盤底筋という筋膜や、じん帯などで支えられていてるんだけど、それがゆるんでくると、臓器脱が起こりやすくなります。中高生の女性や、出産経験のある方なら、誰でも起きる可能性があるんですよ。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

えーっ、臓器が!? 出てきちゃうなんて、初めて聞いた!
そんなことってあるんだね。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

たとえば、出産すると骨盤底筋やじん帯に傷がついて臓器を支える力が弱くなりますし、年齢を重ねても同じように力が弱くなります。
それにプラスして、肥満であったり、便秘になりやすかったり、喘息や花粉症でよく咳やくしゃみをする人、また、立ち仕事や力仕事などで、下腹部に力を入れることが多い人も、骨盤底筋に慢性的な負担がかかるので、なりやすいんですよ。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

どういう状態になると、臓器脱なの?

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

初期症状で多いのは、

・入浴中などに股の間にピンポン球のようなものが触れる。
・長時間立っている時や夕方から夜の時間に、股のあたりに何かが下がっているような違和感がある。

といったことですね。
ほかに、椅子に座ると何かが押し込まれるような感じがあるといわれる方もいます。

午前より夕方以降に症状が出るのは、日中の活動によって腹圧がかかり、臓器を下げるからなんです。寝ている間は腹圧がかからないので、朝や午前中は症状が軽いんですね。

写真

痛みはないですが、一度下がってしまった臓器は自然に元に戻ることは難しいので、そのままにしておくと、膀胱が下がったせいで、おしっこが出にくくなったり、頻尿や尿漏れがおきたり、便が出にくくなって、日常生活に支障をきたすことになります。

ケア方法は?

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

おしっこがしにくくなっちゃったら大変だ!
治すのは、お薬なのかな?
自分で出来るケアがあったら教えて~。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

骨盤臓器脱は薬では治せない病気なので、治療は、主に対処療法と手術になります。

症状が軽い人には、生活習慣を見直すことや、骨盤底筋体操、装具療法などが有効です。

臓器脱は骨盤底筋の緩みが原因なので、尿モレの時にもご紹介した「骨盤底筋体操」をオススメしています。症状が軽度であれば、体操をすることで症状が改善されますし、悪化を防ぐことも出来ますよ。
生活面では、腹圧性尿失禁の方と同じで、骨盤底筋に負荷をかけないように心がけてもらいます。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

そう!あの時、先生が教えてくれたんだー。おしっこやおならをガマンするイメージで、膣や肛門をしめるんだよね!

(詳しくは尿モレの記事を見てね!
https://urocare.jp/blog/45-2/

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

その通り!毎日こまめに意識するだけで少しずつ変わってきますよ。
あと、もし脱が出てきたら自分で戻すように説明しています。
何が起きたのかが分からなくて、不安に思っている人もいますので、原因やどうしたらいいかが分かるだけでも安心できますよね。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

たしかに、自分の身体に何が起こったの?ってびっくりしちゃうよね。
あと重いものを持ち上げたりするのも、よくないんだよね?

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

そう。グッと腹部に力が入るような動きや、自分の体重によって骨盤底筋に負荷がかかることは避けたいですね。体重や排便のコントロールも大事です。

特に産後の抱っこひもは、かなり腹部を締め付けるため負担が大きくなり、臓器脱を悪化させますから要注意です。
私も最初の子どもの時は抱っこしていたのですが、抱っこひもで症状が悪化したので、二人目の時はおんぶに変えました。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

確かに、赤ちゃんを抱っこするひもやベルトは、お腹に負担がかかってそう。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

そうなんです。長時間の抱っこは避けたほうが良いので、患者さんにもおんぶをお勧めしたり、ベビーカーに頼るようにアドバイスしています。
骨盤臓器脱の症状がひどく、排尿障害などの症状が出ている方には、骨盤底サポーターやペッサリー(矯正器具)、手術を勧めたりします。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

お腹を圧迫させたり、負担をかけたりしないように気をつけよう!
そして今は症状がない人も、日頃から「骨盤底筋体操」をしておけば、なりにくくなるかもしれないね!
アヤ先生、ありがとうございました~。

自由が丘ウロケアクリニック・ウロちゃんの豆知識コーナー

ウロちゃんのマメ知識コーナー

むくみケア

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

今回の豆知識は、むくみケアだよ~。
皆は、足や下半身のむくみって気にならない?
おしっこの面からケア出来ることって何かあるのかな?
アヤ先生に聞いてみたよ~。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

泌尿器科の面からというわけではないですが、身体全般としてのむくみケアは、

・ 塩分を控える
・ 水分をよく取って適度な運動をし、全身の血液のめぐりをよくする
・ リンパマッサージをする。

などがありますよ。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

リンパマッサージって、よく聞く~。老廃物を流すんだよね。

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

そうなんです。あとは、弾性ストッキングを履いたり、脚を挙げて流れをよくしたりすることもオススメです。それから、お酒の飲みすぎに要注意ですね!(笑)

自由が丘ウロケアクリニックのウロちゃん

おっと! お酒はほどほどに、だね(笑)。

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